宇宙を翔ける若者たち第2部11章

宇宙を翔ける若者たち

第2部惑星移住へ

第11部 遭難から帰還したヒロシ

無事帰還したヒロシから久し振りに電話があって、居酒屋で夕食を取ることになったヤスジは、階段を上って入り口の引き戸を開けた。
店の玄関に入ると両脇に鉢植えの木、その周りを次の引き戸まで波目模様に書かれた白い砂地が続いていた。
次の引き戸を開けると、店員が「いらっしゃいませ、ご予約の方ですか?」聞いてきた。
ヤスジは「ホシさんと待ち合わせをしているタカミです。」店員に言った。
20代ぐらいの男の店員は「ホシさんは一番奥の15番です。案内させていただきます。」言って、和風の障子の部屋が並んでいる通路を案内した。
部屋の前に来て「こちらです。ごゆっくりおくつろぎくださいませ。それから注文が決まりましたら、ベルを鳴らしてください。」言い終えた店員は立ち去った。
ヤスジは戸を開けてヒロシを見て「よぉ!久しぶり。めずらしいなー、お前から呼び出すなんて。ところで、この前のテレビ臨時ニュースにはビックリしたよ。」いいながら、靴を脱いで下駄箱に入れて畳の間に上がった。
ヒロシは「その事だが、ニュースで報道していない事を教えるよ!その前に、座って話そう!」ヤスジに座布団を勧めた。
2人はベルを押して店員に気に入った鍋料理を注文した。
ヒロシは口を開いて「我々の回収船から1万キロ近く離れていたマゴグのスペースダスト回収船は作業していたそうだが、回収を失敗してロボットアームに弾かれたダストは軌道を外れて見失ったそうだ。」話していると
「君の船からは確認していたのでは?」ヤスジは聞いてみた。
ヒロシは「私は、回収作業を終えて仮眠室で眠っていたので分からなかった。我々は不要な気象衛星の回収に向かっている最中、コントロール・ルームーのタケベは監視していた筈なんだが、事故の影響で彼は病院で低酸素病の治療中なので真相は分からない。こっちに戻って宇宙局の監視センターからコンピューターの解析結果によると、見失ったダストが我々の船に直撃して、遭難となった訳を教えてくれた。」ヤスジに話した。
ヤスジは焼き魚を1口食べて「ニュースを見ていた親父も心配していたよ。それで、どれくらいで救出されたの?」救出に要した時間を聞いてみた。
ぐい飲みの酒を飲み干したヒロシは「アスカの救助船は最短で1週間ぐらい掛かる為に、6時間後に近くの国際宇宙ステーションの救助船が救出にきてくれたので助かったよ。それから頼みあるんだが、親父さんに心配してくれて有り難うと言ってくれ。」ヤスジに言って、研究の事を
「ところで、今やっている研究は順調にいっている?」ヒロシはヤスジの研究について聞いた。
「研究は順調だし、今は理論値を助手のアーサー・ブライアントに教えて、ソフトは作っている訳なんだ。」ヤスジは言いながら、まだ解決しなければならない問題は山積みであること思いだした。
「その顔では完成まで道半ばと言った処だな。まぁ~焦らず1ずつ解決していけばいいじゃないか」ヤスジをヒロシは激励した。
それから2人は酒を酌み交わしながら学生時代の古武道クラブの話に花を咲かせた。その後、料理を殆ど食べた2人は店を出た。

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