宇宙を翔ける若者たち第2部第5章 研究所にて

宇宙を翔ける若者たち

第2部 惑星移住へ

第5章 研究所にて  
ヤスジは研究室のドアを開けると、机が向かい合わせに並べてある5番の机で、アーサー・ブライアントがパソコンのキーボードに数値を入力していた。
「アーサー、おはよう! 頼んであったソフトが出来ましたか?」アーサーに話しかけた。 
アーサーはキーボードから手を離し、ヤスジの方に向いて「教授、おはようございます。今、ソフトを入力していたところです。」言った。
返事を聞いてから自分の机に座って「ありがとう!帰るときは、データーはマクロデスクに保存し、パソコンのデーターには28番と777番目のデーターを変えてくれたまえ。」ヤスジはアーサーに頼んだ。
肌の色が白い中性的なアーサーは「分かりました。」と言ってからパソコンの方に向いた。
ドアが開く音がして、分厚いメガネを掛けたフジタ・キヨシが入ってきた。「おはようございます。」と言って席に着いた。
キヨシの方を見てヤスジは「おはよう!体調は良いのか?」聞いた。
「はい、だいぶ咳が出なくなりました。」キヨシは答えた。
時計見ると8時50分となってミーティングの時間が近づく頃、事務員と研究生が入ってきた。
事務員と研究生が席へ着く頃に「それでは、今日は昨日の実験の続きです。成功したら理論の検証、不成功なら問題解決の為の理論値の見直しをします。」ヤスジは言ってから、今日の実験スケジュールが書いたファイルを見ていた。 
時計は10時を回ってから、電気会社からの電気が安定供給できる時間に、実験を開始した。
キヨシは「これから電源を入れます。」と言ってスイッチを入れた。
事務所兼コントロール室の隣の実験室内では、実験物の廻りの空気は振動しながら色々な光が点滅した。そして光が一層に強く辺りを照らした時に実験物は忽然と消えた。
険しい顔つきのヤスジは「やはり失敗したか、実験物を隣の実験室に移すことが出来ていない。」と言って考え込んだ。
しばらく部屋の空気は重くるしい雰囲気に包まれていた。
ヤスジが独り言をぽつりと「もしかしたら時間という概念は、我々の考えている事よりもシンプルである為、重力粒子を検出が出来ないのも、一因なのかも知れない。」言った。
キヨシは「タカミ教授、これから何をすればいいでしょうか?」聞くと
続いて「私はどうすればいいですか?」アーサーも聞いた。
「君たちは今までの実験データーを調べて下さい。私は自分の部屋で、2つのパターンデータで理論検証をします。それが終わったらアーサー君に再びソフトの変更を頼むことになります。」ヤスジは席を立って言った。
ヤスジはドアの処で、振り向いて「何かあったら、電話を下さい。」言って部屋から出ていった。
実験室を出てから、教授室は廊下を2分ぐらいの歩いたところにタカミの部屋があり、ヤスジはタカミと書いてある札が掛かっている部屋へ入った。それから、机まで歩きながら、襟首を右手でマッサージをして、イスにドカッと座った。
ヤスジは左手で頬つえをつき、用紙の左から右に○を書きながら「時間の概念の間違いと重力波の検出を出来ないのは、時間と重力の考え方について根本的に問題が有るかも知れん・・・」独り言を呟いた。                                                      
それから推考中に良い考えがでないので、お茶を飲みながらイスを回転させて窓の外を見つめた。空では、2つの雲はしばらく一緒に移動していたが、少し経ってから小さい雲が大きい雲の窪んだ処に合わさった。



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